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WordPressテンプレートタグ講座

目次

テンプレートタグとは?

テンプレートタグとは、WordPressテーマの中で使用される特別なPHPコードのことです。
これらのタグは、WordPressの様々な情報(投稿内容、サイト名、メニューなど)をテーマに表示するための「橋渡し役」として機能します。

簡単に言えば、テンプレートタグは「WordPress内部のデータを取り出して表示するための命令」と考えることができます。例えば、「ここに記事のタイトルを表示して」「ここにメニューを表示して」といった指示をWordPressに出すコードです。

なぜテンプレートタグが重要なのか?

  1. 動的なコンテンツの表示: WordPressの強みである「動的なコンテンツ管理」を実現するために不可欠です
  2. テーマのカスタマイズ: テンプレートタグを理解することで、テーマを自分好みにカスタマイズできます
  3. 効率的な開発: 同じコードを何度も書く必要がなく、WordPressの機能を簡単に呼び出せます

テンプレートタグの使い方の基本

テンプレートタグは基本的に PHP タグの中で使用されます。多くのテンプレートタグは値を画面に直接出力したり、条件を確認したりする機能を持っています。

<?php テンプレートタグ名(); ?>
<?php the_title(); ?>

主なテンプレートタグのカテゴリー

テンプレートタグは機能別にいくつかのカテゴリーに分けられます:

  1. ループ関連: 記事の一覧や詳細を表示するためのタグ
  2. テンプレート構造: サイトの基本構造を形成するタグ
  3. 投稿コンテンツ: 記事の内容を表示するタグ
  4. 条件分岐: 表示条件を制御するタグ
  5. ナビゲーション: メニューやページ移動のためのタグ

重要なテンプレートタグ解説(基本編)

1. ループの基本:have_posts()the_post()

WordPressの「ループ」は、投稿を取得・表示するための基本的な仕組みです。have_posts()は「表示すべき投稿があるか」をチェックし、the_post()は「次の投稿を準備する」役割を持ちます。

2. 基本テンプレート読み込み:get_header(), get_footer(), get_sidebar()

サイトの共通部分を読み込むためのタグです。これにより、ヘッダー(header.php)、サイドバー(sidebar.php)、フッター(footer.php)を読み込みます。

3. 必須フック:wp_head()wp_footer()

これらは他のプラグインがスクリプトやスタイルを挿入するためのフックポイントです。header.phpfooter.php に必ず含めるべき重要なタグです。

4. 投稿の基本情報表示

  • the_title() – 記事タイトルを表示
  • the_content() – 記事本文を表示
  • the_excerpt() – 記事の抜粋を表示
  • the_permalink() – 記事へのリンクURLを取得
  • get_the_date() – 投稿日を表示
  • the_category() – カテゴリー一覧を表示

5. 画像と添付ファイル

  • has_post_thumbnail() – アイキャッチ画像があるか確認
  • the_post_thumbnail() – アイキャッチ画像を表示

6. サイト情報

  • bloginfo() – サイト名やURLなどの基本情報を表示
  • home_url() – サイトのホームURLを取得

よくある初心者の疑問

「get_the_title()」と「the_title()」の違いは?

「get_the_title()」は値を「返す」だけで、画面に表示はしません。一方、「the_title()」は直接画面に表示します。一般的に「get_」から始まる関数は値を返し、「the_」から始まる関数は直接出力します。

テンプレートタグはどこで使えますか?

テンプレートタグはWordPressテーマのPHPファイル内でのみ使用できます。通常のHTMLファイルや投稿エディター内では動作しません。

条件分岐はどのように使いますか?

「is_home()」、「is_single()」、「is_page()」などの条件タグを使って、現在表示しているページの種類によって表示内容を変えることができます。

テンプレートタグを使うときの注意点

  1. エスケープ処理を忘れずに: ユーザー入力を表示する際は esc_html()esc_url() などでセキュリティ対策をしましょう
  2. 互換性を意識する: WordPressのバージョンによって動作が変わる場合があります
  3. カスタムクエリ後のリセット: wp_reset_postdata() でメインループを復元することを忘れないようにしましょう
エスケープ処理について

エスケープ処理とは

エスケープ処理とは、ユーザーからの入力データや外部から取得したデータを安全に表示するために、特殊文字を適切に変換する処理のことです。これによりクロスサイトスクリプティング(XSS)などのセキュリティ脆弱性を防ぐことができます。

なぜエスケープ処理が重要なのか

  1. セキュリティリスクの防止:
    • 悪意のあるスクリプトの実行を防ぎます
    • データベースインジェクション攻撃からサイトを守ります
    • サイト改ざんやユーザー情報の漏洩リスクを減らします
  2. データの整合性確保:
    • 予期しないHTMLの破損を防ぎます
    • レイアウトの崩れを防止します
  3. WordPressのベストプラクティス:
    • WordPressの公式推奨事項です
    • テーマ審査でもチェックされる重要項目です

WordPressで使用する主なエスケープ関数

  1. esc_html() – HTMLタグを無効化
    • 用途: 純粋なテキストとして表示したい場合(タイトル、説明文など)
    • 効果: <, >, &, ", ' などをHTMLエンティティに変換
  2. esc_url() – URLを安全に出力
    • 用途: リンク先URLを表示する際に使用
    • 効果: プロトコルのチェック、不正なキャラクターの除去など
  3. esc_attr() – HTML属性値のエスケープ
    • 用途: alt, title, class, id などの属性値
    • 効果: 属性値に含まれると問題を起こす文字をエスケープ
  4. esc_textarea() – テキストエリアに表示するテキストのエスケープ
    • 用途: フォームのテキストエリアに値を表示する際
    • 効果: 改行コードを含むテキストを適切に処理
  5. esc_js() – JavaScript内で使用する文字列のエスケープ
    • 用途: インラインJavaScriptでPHPの変数を使う場合
    • 効果: JavaScriptの構文を壊さないようにエスケープ
  6. wp_kses()wp_kses_post() – 許可したHTMLタグのみ残す
    • 用途: 一部のHTMLタグを許可したい場合
    • 効果: 指定したタグと属性のみを許可し、それ以外を除去

実際の使用例とよくある間違い

正しい使用例:

  1. テキスト出力: <h2><?php echo esc_html( get_the_title() ); ?></h2>
  2. URL処理: <a href="<?php echo esc_url( home_url( '/' ) ); ?>">ホーム</a>
  3. 属性値: <img src="image.jpg" alt="<?php echo esc_attr( $image_description ); ?>">
  4. 一部HTMLを許可: <?php echo wp_kses_post( get_the_content() ); ?>

よくある間違い:

  1. エスケープの欠如: <div class="description"><?php echo $description; ?></div> <!-- 危険! -->
  2. 不適切なエスケープ関数の使用: <a href="<?php echo esc_html( $url ); ?>">リンク</a> <!-- 間違い: esc_url を使うべき -->
  3. 二重エスケープ: <?php echo esc_html( esc_html( $text ) ); ?> <!-- 不要な二重処理 -->
  4. HTMLコンテンツに esc_html() を使用: <?php echo esc_html( get_the_content() ); ?> <!-- HTMLタグが全て無効化されてしまう -->

エスケープのベストプラクティス

  1. 出力の直前でエスケープする:
    • データの保存時ではなく、表示する直前にエスケープします
  2. コンテキストに合ったエスケープ関数を選ぶ:
    • データの用途に合わせて適切な関数を使用します
  3. 自作関数では早期リターンを避ける:
    • 関数内で直接出力せず、エスケープ可能な値を返すようにします
  4. サードパーティデータを信頼しない:
    • プラグインやAPIから取得したデータも必ずエスケープします
  5. カスタムフィールドの値は常にエスケープ:
    • get_post_meta() の結果は必ずエスケープします

セキュリティとのバランス

HTMLをどこまで許可するかは、サイトの要件によって異なります:

  • ユーザー投稿(コメントなど): 最小限のタグのみ許可(wp_kses で制限)
  • 管理者コンテンツ: より多くのタグを許可可能(wp_kses_post
  • 純粋なメタデータ: HTMLを完全に無効化(esc_html

まとめ

エスケープ処理は、WordPressサイトのセキュリティ対策の基本です。データの種類と用途に応じて適切なエスケープ関数を選び、出力の直前でエスケープすることを習慣づけましょう。ユーザーの安全とサイトの信頼性を守るために、この重要な習慣を身につけることをお勧めします。

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